
こんばんわ。
豊田たいが皮フ科・形成外科・美容皮膚科院長の須藤大雅です。

12月11日に久光製薬にて、外部講師としてお招きいただき、『当院の多汗症治療について』を講演を行いました。多汗症(特に手掌多汗症)を中心に講演を行いました。
開院して9か月程経ちますが、多汗症は、有病率が高い割に受診率が非常に低い疾患であると改めて考えさせられました。
実際に当院でどのように治療を行っているか等について講演してきました。
現地での参加が困難な方はZoomでの参加となりました。
手掌多汗症とは、手掌の発汗が過剰になった状態です。
治療は外用、注射、手術などありますが
まず手軽に開始できる外用薬(塗り薬)がお勧めです。
まずは、当院でも多くの患者様に処方を行っている多汗症の治療薬の1つ、『アポハイドローション』についてご紹介していこうと思います。
2023年6月1日より処方可能となった、原発性手掌多汗症(手汗)に唯一適応のあるお薬です。
汗は、交感神経の末端から放出されるアセチルコリンという物質が、汗腺にあるムスカリン受容体に伝達することで分泌されます。アポハイドローションは、アセチルコリンが結合するのをブロックすることで、汗の量を減らします。
使用方法は、1日一回就寝前に手のひらに塗る薬です。
主な副作用として、塗布部位の皮膚の炎症や湿疹、
塗り始めてから1ヶ月くらいで大半の方が効果の実感が出てきます。

外用薬で治療効果が見られない場合は、ボトックス注射による治療を行います。保険診療ではなく自費診療になります。
アポハイドローションが登場する前は行っておりましたが、今は外用薬を行うことがほとんどです。
主な理由は、疼痛です。手掌への注射はかなりの疼痛をともなうため、今はほとんど行っていません。
最後は手術療法の紹介です。当院では行っておりません。
交感神経遮断術(ETS手術)と呼ばれる手術で、脇の下付近で交感神経の一部を切断し、手のひらの発汗を抑える手術です。
リスクとして、手汗は止まりますが、代償性発汗という他の部位から汗がでる場合があります。
また、皮膚を一部切開するため、傷ができるといったデメリットもあります。
以上のことから、まずは手軽に始められる外用薬がおすすめとなります。
今回は『手掌多汗症の治療』についてお話させていただきました。
手汗でお困りの方は、一度当クリニックにご相談ください。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。



